翌朝――――
「イッキくん。もう9時です。遅刻ですよ〜」
イッキくんの部屋の戸をトントンとノックして、僕はそう声掛けする。
「イッキく〜ん?」と何度かの声掛けとノックの後、部屋の中から「おわっ!?」とかイッキくんの声が聞こえて、…どうやらお目覚めの様子。
良かったなぁと思ってのほほんとしてたら、戸がガタンと勢いよく開け放たれてちょっとびっくりした。
「わっ」
「ゼッ、ゼロさんっ!!?」
焦った顔のイッキくんが脇に大きめの、いつもの学校指定のカバンとは違うバッグを抱えて、引き戸を開けた格好で固まる。
「ゼロさんだけスか!?バイトは…!?…じゃなくって、あのっ、これ…!!いや、ゼロさんに聞いても仕方ねーし……。そうだリンゴ…ッ!ミカンとウメは…!?」
「もう9時です。みんな学校行きましたよ?」
「あ、そ、そうか……学校…」
「ふふ。イッキくんも早く朝ごはん食べて学校行きましょうか?夕べもごはん食べてないしお腹すきましたよね?
遅刻ついでですから、この際ちゃんと朝ごはん食べてから行きませんか?ここまで遅れちゃったら、朝ごはんで30分くらい遅れても同じですし」
「…ゼロさん、普段几帳面なのに…そんな事も言うんすね…」
「やだなぁ。僕、心配してたんですよ!イッキくんがあんなふうになって帰って来て。
そりゃ…、あんなに派手にケンカで負けたのは悔しいでしょうけど…、そういう時こそしっかり食べてリベンジしなきゃ!
イッキくん、ヒガチューガンズ最強のベビーフェイスでしょ?ここで気張らないと!」
いつまでも挫けたままなんて、イッキくんらしくないですよ。と、僕は両腕でファイティングポーズをキメながら、そうやってイッキくんを焚き付ける。
だけどイッキくんは、むしろ僕のその言葉に対して思うところがあったのか「ガンズ、は……もう…」と苦々しく目を伏せてしまった。
「イッキくん…?」
「…いや、あのっ!―――ゼロさん!やっぱオレ、ガッコ行きます!リンゴに話がっ…!」
僕に訊き返されるのを恐れてなのか、イッキくんはそう言ってバタバタ部屋に戻って、部屋着から学校の制服へと着替え始めた。
……力になりたいんだけどな、僕も。
訊いてくれて―――、話してくれていいのに。
そうしたら僕だってイッキくんの力になってあげられるのにな。
でも張り切ってたリンゴちゃんにも悪いし、イッキくんが話してくれないなら、やっぱり勝手には手を出しづらいです。
自分の始末は自分で全部整理つけたいだろうイッキくんの気持ちもわかるから、それも尊重してあげたいけれど。
でもやっぱり頼って欲しい気持ちもありますよね。おんなじ屋根の下に住む、同じ男同士なんですから。
もっと話してくれていいのに。いろんな事…、訊いてくれていいのに。
―――その、君が腕に抱えてるエア・トレックの大きなバッグの事も。リンゴちゃんたちが昨日、イッキくんへって持ち出したエア・トレックのバッグ。
それ、見えてないから訊かないわけじゃないんですよ?見えてて訊かないだけな事…、気付いて欲しいんだけどな。
「んー…、じゃあ仕方ないですね。おにぎり作っておいたんで途中で食べてください。今ラップに包んできますんで」
「何スか、ゼロさん!女子力の塊すか!」
「ええ?別に女の子じゃなくても普通にできる事だと思うんですけど…。あ、でもできればせめてスープくらいは飲んで行って欲しいなぁ」
「どうやっても食べさせたいんスね…; わかりました!ソッコー着替えて、すぐそっち行きますから!」
「はーい。なら温めときますね〜」
とイッキくんの部屋を後にして、僕はアパートのリビング兼ダイニングへ。
キッチンに作り置いておいたトマトとシメジの玉子スープの鍋に火を入れる。
あとはそれと一緒に食べようと思ってた、食べやすいように少し小さめに握ったおにぎり6個を1個ずつラップに包んで。
4個目にピッとラップをかけたところで「3個で十分っすよ!」と着替えたイッキくんがエア・トレックのバッグ片手にキッチンに飛び込んできた。
飲みやすくマグにスープを入れて渡してあげると、イッキくんはコンロの脇で立ったまま急いでそれを流し込む。
その間に僕はラップ包みのおにぎり3個をランチクロスでつつんで、イッキくんのバッグの中に入れてあげた。
…いつ気付くかな。気付いてくれるといいな。フフッ。
「あざっす、ゼロさん!美味かったス。じゃあ俺、ガッコ行ってきますんで!」
「うん。行ってらっしゃい。頑張ってね、イッキくん」
慌ただしく靴を履いてドタドタと玄関を出ていくイッキくんの背中に手を振る。
リンゴちゃんが「イッキの事は私たちに任せてください!」ってすごく張り切ってた手前、僕から変に手を出してリンゴちゃんたちの邪魔するわけにもいかないし。
僕の役どころとしてはこれで仕方ないのかなって思います。
できることはしてあげたつもりだけど…、どこまで力になれただろう?
「でもイッキくん、これで立ち直るといいですけどね」
『…あんなもんカワイイ彼女からタダで貰っていつまでもヘコんでる方がどうかしてる』
なーんてジャズが、エア・トレックのバッグを抱えたイッキくんの背中を見ながら僕の中からそんな風に茶化すけど。
だけど今、きっとイッキくんは混乱してると思う。
一つ屋根の下で暮らす幼馴染の女の子の、今まで完璧に隠し通されていたであろう秘密。
ミカンちゃんとシラウメちゃんと、おそろいのチームウェアを着て。
その足元はそれぞれ、とても使い込まれた三者三様の超ハイスペックのエア・トレックで彩られて。
それで以って、ご近所の壁の隙間を縫うように走り抜け、屋根から屋根へ。電柱もフェンスも…目に見える全ての物を足場に、いくつもの難しいトリックを流れるような動作で繋いで魅せてくれたリンゴちゃん。
僕はリンゴちゃんたちがエア・トレックやってたのも前から知っていたけど、イッキくんは昨夜に初めてそれを知ることになって。
最初見た時は僕も度肝を抜かれたしなあ。
ビンボ…ああ、いやいや。あんまり裕福でないリンゴちゃん一家が、3姉妹それぞれ個人であんなスペックのエア・トレック所持してたこともそうだけど…。
腕前もプロライダー並みとか、初見ならそりゃびっくりしますよ、うん。何の前触れもなくいきなりそんな姿見せられたイッキくんの混乱も無理ないと思います。
例え、僕の事が目に入らなかったんだとしても仕方ない。僕がイッキくんの立場でも、あれが夢なのか現実なのか……リンゴちゃん本人にキチッと問い質してからにしたいですし。
「でもここを乗り越えて、また元気なイッキくんに戻ってきてもらわないと。いつまでもヘコんだままのイッキくんなんてイッキくんらしくないし、こっちの調子まで狂っちゃいますもんね」
エア・トレックでリベンジ…。上手く行って欲しいけどな…。
「…ま、リンゴちゃんが隣についてるんだから間違いはないでしょうし、リンゴちゃんだけじゃなくてミカンちゃんもシラウメちゃんもやる気満々だったから、僕の出る幕は無さそうですしね。
僕は僕で大人しく家の方のフォローに回っときますけど」
これも大事な役割です、とそう自分を納得させて、僕はアパートの共有収納スペースから掃除機を引っ張り出した。
そしてイッキくんの部屋に入って脱ぎ散らかされた部屋着と乱れたベッドを直そうとしたら――――床に落ちてるリンゴちゃんたちからイッキくんへのメッセージカー……
「―――ん!??」
『一番肝心なモン落としてんじゃねーかよあいつ…』
昨夜、あの作戦会議の後、リンゴちゃんたちがイッキくんのためにって書いてたメッセージカード。
イッキくんがさっき持ってたあのエア・トレックのバッグに、リンゴちゃんはそれを付けていたはずだけど…。
「何かのはずみで落ちたんでしょうかね…」
無造作に床に落ちていた可愛い装丁のカードを拾い上げて、開き癖をつけないように少しだけぺらりと開く。
…うん。やっぱり開けた形跡はないですね、これ。
見たんだと思ってたけど、あの慌てぶりを思い返してみるともしかして全然見てなかったのかな、イッキくん…;
「ひとっ走り、届けてあげた方が良いかなぁ?」
なんとなく判断つきかねて、そうしてジャズに相談してみる。
ジャズは僕の中で、呆れたようにため息を吐いてそっぽを向いてしまった。
『もう放っとけ。そりゃリンゴたちからあいつへ贈った大事なメッセージだろ。部外者のお前がしたり顔で手渡して良いモンでもねー。
自分で見つけるから、あいつにとっても意味あるモンになるんだろーが』
「あ、良い事言いましたね、ジャズ」
『るせーな。そんぐらい誰にだってわかるだろ。
…あのヤロウがリンゴの事どう思ってるかは知んねーけど、こんな想われてるメッセージもらって、これで勃たなきゃ男じゃねー』
「あ!ちょっと、何しれっと中身読んでるんですかキミ!」
僕の手を使って勝手にぺらぺらぺらっとメッセージをめくって、中身をサラ読みしてるっぽいジャズに突っ込む。
あー!もう、見えちゃった!!リンゴちゃんの可愛い字が!イッキくんへのなんか青春的なメッセージが!
『…お前こそちゃっかり読んでんじゃねーか!』
「だって見えちゃったんだもん!ジャズのせいで!『くよくよすんな、らしくないぞ』だって!やっぱり思うところは一緒ですね!」
『だから読むなっつーの!!どこの世話焼きババァだ!ったく…』
「えへへ!」
怒られちゃったんで、僕は元通り床に―――いや、ベッドの目立つところにメッセージカードを置いてあげて、他の散らかったゴミを不自然じゃない程度に拾い上げる。
後はベッドの下のホコリやお菓子のクズとかを掃除機で吸って、と。
このまま廊下と僕の部屋と、それからリンゴちゃんたちのとこのリビングも掃除しよーっと、鼻歌交じりに掃除機のコンセントを付け替えていたら―――
なにか思うところでもあったのか、ジャズがなんだか僕の中で神妙な雰囲気。
「…どうかしましたか?ジャズ?」
訊くと、ジャズは少し考える素振りを見せて。
『…スカルセイダース…っつってたな。あのカラス頭の事あんなボコしたの』
「そう言ってましたね〜」
昨日の……シラウメちゃんが調べてたパソコンの日本語…はちょっと僕には読めませんでしたが、会話を盗み聞いたかぎりではそんな名前のチームでした。
ウィーンと掃除機のスイッチを入れる。
『決戦はおそらく今夜…。お前も行くのか?行くんだろ?』
「あれー?キミにしたら珍しいですねー。"見に行きたい"だなんて、キミから言い出すなんて」
『…は?言ってねーだろ。お前が行くのか訊いてるんだよ』
「えー?」
僕がそうしてトボけたフリをすると、ジャズは面白くなさそうにチッと舌打ちを零す。
ふふ、分かりやすいなーホント。まあキミと僕と、心は繋がってますしね。
リンゴちゃんに任せてあげたい気持ちもあるけど…やっぱり、気になるのは一緒なんですよね。
『気に、とか…別にそんなんじゃねーよ。オレはただ…』
「…ただ?」
『あの時のリンゴの涙…。オレだって、一時期エア・トレックをケンカの道具にしてた負い目もなくはねぇからな』
「あ!やっぱり僕のエア・トレックでそういう事してたんだ、キミ!?」
『ちょっとの間だけだって。…だからリンゴのあの涙に免じて今回だけは、…ってな。
掃除(それ)終わったら体貸せ、ゼロ。オレらがそばについてて、なのに男共の中に女3人だけで行かせられるかっつーの。寝覚めが悪ィぜ。―――ッハ!』
「それは同意しますけども。素直じゃないんだからもー…」
『るっせーな。大体お前、のんきに掃除なんかしてる場合か。バイトはどうしたバイトは』
「ふっふーん♪そこは抜かりないですよ。そう言うと思って今日はばっちりお休み貰ってますから!」
と、僕が得意げに親指を立てて見せたら、ジャズは「…上等だ、相棒」と不敵に笑った。
「――――ゼロさんっ!!ゼロさん、いねーんスか!?」
学校からの帰り。
玄関の引き戸を力任せに勢いよく開け、樹はそう声を上げながらもどかしく靴を脱いで、ゼロの姿を探し回ってアパート内を駆ける。
だがアパートの中には肝心のゼロの姿も、そしてリンゴやミカン、シラウメの姿も無く。
「はあ、クソっ…。ゼロさん…バイトなのかな…。リンゴたちも……まだ誰も帰って来てねぇのか…?聞きてーこと山ほどあんのに…」
そう呟いて、樹はトボトボと野山野家のリビングに顔を出す。
朝、急ぎ向かった学校。
休み時間に、違うクラスのリンゴを訪ねてみたが『今日は来ていない』と言われ、会うことは叶わなかった。
別の小学校と高校に通うシラウメとミカンは言わずもがな。
「あいつら一体どこでなにし……あ…」
覗いたリビングのローテーブルの真ん中には、チキンカツのカツサンドが大皿にきれいに並べられた状態で置いてあった。
そしてその上に掛けられたラップには1枚の簡素なメモがテープで軽く添えられていて。
手に取って見ればそれは、拙いひらがなとカタカナで書かれた―――おそらくゼロが書いたと思われるメモだった。
「…『チキンサンドつくりました。おなかがへっていたらしっかりたべて、がんばってね』…。何を…"がんばれ"って…ゼロさん…」
…いや、思い返せばゼロは、朝に自身を学校に送り出してくれた時にも「頑張れ」と言っていた。
―――『そういう時こそしっかり食べて、リベンジしなきゃ!』
笑顔でガッツポーズしながらそう言ってくれたゼロ。その顔を思い出す。
「…ゼロさん…ずっと俺の事心配…」
学校に向かう途中、何気なくバッグから取り出して口にしていたゼロのおにぎり。
後になってよくよく考えたら、そのおにぎりはあの時抱えていたエア・トレックのバッグから出てきたわけで。
……ゼロは見ていたはず。おにぎりの包みをバッグに詰めた時に、中にあったエア・トレックを。
「…そもそもバッグそのものだって俺の学校カバンじゃなくてエア・トレックのバッグだったし…。
ゼロさんがそんなん気付かねーわけねーし…、やっぱ何か知ってたのかな…あのヒトも…」
ゼロだってエア・トレック持ちだ。リンゴやミカン、シラウメとの仲も悪くない。
彼女ら3人がライダーだったことも、ゼロならもしかしたら、ずっと以前から知っていたのかもしれない。
「…俺だけ除け者だってか…」
―――いや、違う。ゼロさんはそういうヒトじゃない。
ゼロさんはたぶん…俺に"話して"欲しかったんだ。
ゼロさんもホントは何か知ってるって事…、俺に気付いて欲しかったからあのバッグにおにぎりを入れた。
―――――『行こっ!!イッキのストームライダー。デビュー戦だよ!』
そう言って、昨夜に月明かりの下をエア・トレックで駆けたリンゴの姿までもが頭によぎる。
「十何年も一緒に暮らしてて、そりゃ気付かねぇ俺も俺だけど……。あいつらだって俺に一言も…。ゼロさんだって…、くそっ…」
アパートでイッキくんがそう呟いてた頃、僕はいつかにイッキくんと出会った高架線下の荒れた広場に居た。
人の手の届かない高さの橋梁の上―――まあエア・トレックを使えばそう難しくも無いか。
だけど意味もなくこんなところになんて登らないような、何の変哲もなく目立たない場所。その影にさらに目立たないようにひっそり隠されていた箱を引きずり出す。
箱の蓋を開けて一番に目に入って来たのは、ネコミミを思わせるような小さなとんがりが二つついた黒いフルフェイスのヘルメットと、立派なファーフードのついた黒いモッズコート。
そして今、僕の足には僕自身の真っ白のエア・トレックが履かれてるわけで。
昨晩、ミカンちゃんが見せてくれたあのぼやけた画像の人影はやっぱり……
『…ジャズ。やっぱりそうですか。キミですか。なんなんですかその衣裳。
そのコートとかどこから出してきたんですか。まさか僕のバイト代ちょろまかして使いましたか』
ジャズの"中"から、コートに着替え始めるジャズに向かってそうやって訊く。
静かにキレんじゃねーよ…、とジャズは汗を垂らして、箱を元通りに橋梁の影にまた隠した。
「いくらオレでも、さすがにお前が稼いだカネになんて手ェつけねーって。貯金も少ねーのに速攻バレるだろーが」
『じゃあなんですか。まさか悪いことしてませんよね?』
「安心しろよ。お前が思ってるようなことはしてねーって。始末屋やってた頃よか全然まっとうな方法で手に入れたもんだ」
『本当ですかぁ〜?』
「ホントだって。スピット・ファイアっつーオレの"足長お兄さん"と賭けやってな」
『…賭け?あしながおにいさん??』
「シラウメがゆうべ言ってたろ?パーツとパーツを賭けてバトルすんのが『パーツ・ウォウ』。
ヘルメットもコートも、そいつと賭けて公式のバトルで手に入れたんだよ。ワリーことは何一つしてねーから」
『ふーん…』
「(ま、こっちが賭けたのはお前相手にはちーっと口に出して言えねぇ様なもんばっかだけど)」
『え?なんですって?…今、何を賭けたって言いましたキミ?』
「…なんでもねー」
やいやいとうるさいゼロの声を遮るように、オレはガボッと猫ヘルメットを被り、顎のベルトをきゅっと締める。
そうして出来上がったのは、黒いファーフードコートに黒メット。全身黒の中、足元だけ白い――――
「ま、とにかくそういう訳で、このヘルメットもコートも正当な取引による"戦利品"って事だ。他にもパーツ余ってるから、欲しいなら分けてやるぞ?」
『いや、いいですよそんなの…。他人から盗った物なんて使えませんから…』
「だから盗んだんじゃねーっつーのに。わかんねー奴だなぁ」
今度見せてやるから、お前もやろうぜ?公式バトル。
そう言うと、ゼロは『…じゃあそれは今度。』としぶしぶ頷く。
「ああ、じゃあ今度な。…今日のところはルール無用の"外法狩り"。目には目を。歯には歯を。女子供泣かせる下劣なスカル共を、墓場に埋め返しに行くとしようぜ?オレは女に優しいんだ」
『それ、自分で言います?ていうか"子供"って、もしかしてイッキくん?』
「ハッ!それ以外に誰がいるよ?」
そう言ってオレは白いエア・トレックのモーターをふかし、コートのフィッシュテール―――"その名"にあやかってお遊びで改造した、二股の猫の尻尾を思わせる少し長めのテールを翻して一足飛びに高架橋の上まで舞い上がった。
つづく
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「どこの世話焼きババァだ!」→どこの世話焼きオカンだ!って言わせたかったけどゼロさんもジャズくんも「オカン」という生き物を知らないので断念しました
すもも