ピンクメドゥシアナ ◆11月11日お菓子の日小ネタ
ご注意

※11月11日のポッチーの日に書いた季節ネタです(ウボォーの団員ナンバーかぶりだしポッチーゲームやりたかっただけで日付は本編と全く関係がないです)

※さすがに商標そのままはヤバいかと思ってキ→チにしました

※別にえろくありません(でも微妙に下ネタはあります)

※本編の雰囲気がぶちこわしです(ある意味いつも通りかも)

※超短い



そんな感じでも許せる方のみどうぞ。









「ケイリュース。お前甘いモノ好きか?これお前にやるね」

「う?」


床の上に胡坐をかいたウボォーギンの膝の上にちょこんと座って、両手でコップを抱えるようにして酒を口にしていたケイリュース。

同じく酒の入ったコップを片手にそばにしゃがみ込んだフェイタンが、もう一方の手に持っていた「箱」を差し出してきた。



「ナァニ?箱、なにのハコデスネ?おかし?……ポッチー!いちご!」


両手に抱えたコップの口に蓋をするように置かれた平べったいピンク色の箱を、コップごと上に掲げてケイリュースは笑みを見せる。




「…あ、ケイは甘いもの食べながらお酒飲める派?」


ウフフ、と肩を揺らしながら箱をごそごそ開けようとするケイリュースを見て、シャルナークがその手元を覗き込むようにして尋ねてきた。

シャルナークのその発言を聞いて、訊いてもいないのにフィンクスやノブナガや、パクノダにシズクも話に加わってくる。



「あー。オレ、それダメだ」

「オレも酒に甘味は無理だなぁ…。せいぜいチーズぐらいか?」

「あら、チーズって甘いものだったかしら?」

「あたしは大丈夫かな。…ウボォーは?」

「オレか?オレぁ出されりゃなんでも食えるぜ」


好んで食いはしねーけどなと付け加えるように言ってから、ウボォーギンはコップの酒をグイッと飲み干した。

それから、酒の入ったコップを持ったままもどかしくお菓子の箱と格闘しているケイリュースを見かねて、その手の中からコップを抜き取ってやる。


しかし両手が空いたにもかかわらずケイリュースはうまく箱を開けられないのか、それを抱え込むようにしてごそごそと格闘を続けていた。



「ん…うぅ…」

「開かないの、ケイ?不器用過ぎ。…ってか開け口こっちだよ。そりゃ開かないって、何やってるのさw」


と、今度はシャルナークが助け舟を出す。

ケイリュースの手元から箱をサッと取り上げて、手早く箱を開けてやった。


開けた箱を「はい、ケイ」とそのままケイリュースに返そうとしたが、途中何かを思いついたのかシャルナークは箱を引き上げた。

そして中の小袋まで開けて取り出したお菓子の1本を、自身を見上げてそわそわしていたケイリュースの口へぷすりと差し込んだ。


「……う?」

「ケイ、まだ食べちゃダメだよ。ちょっとそのままでいてねー?」

「ハハ。良い事思いついたね、シャルナーク」

「ナニ?なあに?棒、くわエル、はナンデ?おいしい、食べるの悪い?…は、ナンデ?」


お菓子の先端を口に咥えたまま普通に喋るものだから、当然お菓子はケイリュースの口からポトリと落ちてその脚の間へ。


意図に気づいたのかフィンクスもニヤリと口の端を吊り上げ、ケイリュースの脚の間からお菓子を拾い上げた。

そしてケイリュースの発言に沿って、お菓子を『棒』と呼称しながら、再びその先端をケイリュースの口に突っ込んだ。


「落としたぞ、棒w ちゃんと咥えてろよケイ」

「そうね。棒は咥えたらちゃんと口閉じるねw」

「止めなさいアンタたちww」


と、フィンクスやフェイタンの悪戯ぶりに突っ込むパクノダも、顔は笑っていた。



「ううー?」

「ほらケイ、遊んじゃダメだって」


再度咥えさせられたお菓子を口だけでプルプルと上下に振って、自身の「食べたさ」を訴えているらしいケイリュースをシャルナークが笑いながら止める。

話について来れてないような表情のシズクやノブナガ、ウボォーギンの不思議そうな視線を感じながら、シャルナークはケイリュースの両脇を抱え上げるようにしてその体の向きを無理やり変えさせた。





「……おい」

なんでこっち向けんだ、とウボォーギンが訴えてくるが、お構いなしにシャルナークはケイリュースの耳元で「突っついてやりなよ」とささやいた。その顔に悪戯っぽい笑みを浮かべて。


ささやかれたケイリュースは素直にウボォーギンの、その太い腕にお菓子の先端をぐーっと押し付ける。

ケイリュースの表情からいうと、言われた通りに行動しているだけでその意味は分かってない可能性が高かったが。



ケイリュースの行動を見てそこでやっと他の連中がやっている事の意味に気づいたのか、ノブナガも二カッと歯を見せて笑った。

ケイリュースが座っているのとは反対側の膝をべしっと叩いて、ウボォーギンを茶化し始める。



「ほれ、おねだりしてんぞウボォーw」

「ぁあ!?」

「ささと反対側咥えてやると良いねww」

「そーだ、さっさとキスしてやれって!」

「ふざけんな!!テメーらの前で誰がするか!!」

「何か?それじゃワタシ達の前と違えば、ウボォーギンはケイリュースとキスしてるいうコトか?」

「うお、マジか。男とキスとかそっち趣味かよ、やるなウボォーw」

「うるせぇ!してねぇよ!!見世物じゃねぇ!!」


ニタニタ笑って好き勝手に囃すフェイタンやノブナガやフィンクスに対してウボォーギンは反射的に怒鳴る。


彼らの指摘も特に間違ったものではなかったのだが、ウボォーギンとしてはわざわざそれを他人に見せるような嗜好も持っていなかったし、そもそもこいつらにこうも茶化される筋合いがない。

確かに間違ってもいないのだが……、とっさに反発の一つぐらいはしたくなるというものだ。



やり取りの間、お菓子を口に咥えたままボーっとウボォーギンを見上げていたケイリュース。

話の内容から、ふと自分が何をしているのか気づいたらしい。


突然パァッとその表情を明るくさせて、ウボォーギンを挟んでケイリュースの正面に位置していたノブナガをビビらせた。





「キス!?ウボォーギン!きすイイ、好き!!」




咥えたお菓子を再び口から落としつつ、ケイリュースはウボォーギンの顔目掛けて飛びついた。

途端に複数の爆笑の声が、石造りの建物の中に響くのだった。







おわる


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フェイタンに遊ばれるウボォーギンw

すもも

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ももももも。