※ご注意※
第47話からの続きでクロロお相手の裏夢です。
男同士の性描写を含んでおりますので、苦手な方は読み飛ばして
本編48話へ。
では大丈夫な方のみどうぞ。
薄暗いアジトから離れたクロロとジャズ。
ヨークシンの街に出て、あるホテルまで来た。
広く、豪奢な内装のホテルの一室。
運の悪いその部屋の住人はクロロの手によってすでに血溜まりに落ちていた。
目の前で行われた殺人。
クロロの、芸術とも思えるほどの鮮やかな一撃にジャズは歓喜すら覚えた。
「はぁっ…スゲ……」
「興奮するのか?ジャズ…」
「あんなすげぇモンみて、興奮しないほうがどうかしてるぜ?クロロ…」
恍惚の表情でクロロのその手に、その指に、舌を絡めるジャズ。
「この手で…オレもメチャクチャにしてくれよクロロ…」
その手を、自分の首へと導く。
先ほどつけた、痕。
クロロはそれを指でなぞる。
「は……どうした?クロロ……ここまで来て…止めるのかよ?」
「ふ…そんなわけ無いだろ」
クロロはベッドに腰掛けていたジャズの唇に、自分のそれを重ねた。
「…ン…ぁは……」
思考さえも溶けるような、深く激しいキス。
クロロがジャズの上にのしかかり、ベッドへと押し倒す。
体を押し付け合い、そしてお互いをむさぼるように舌を絡めて、何度も角度を変えて深く口付ける。
漏れる吐息と、唾液のからむ音だけが室内に響く。
「…慣れたものだな…ジャズ……。
…初めてお前にキスしたときも思ったが…よくするのか?こういうことは」
「オレは女泣かせだからな」
「ほう?………男は?」
「っははははは!」
クロロの言葉を聞いて、ジャズが高らかに笑った。笑うだけで、続く言葉は無い。
(……肯定ととっていいのか…?)
かすかな疑問を抱きつつ、クロロは愛撫を開始した。
明かりのついてない部屋。
差し込む月明かりにジャズの白い肌が闇の中浮かび上がる。
室内に香る血のにおい、死と隣り合わせで及ぶ行為に否応にも精神が高揚していく。
「…ぁ…ハァッ…」
その肌に舌を這わせるたびに、ジャズは体をびくつかせ、喘ぐ。
「ジャズ…?」
慣れた様子だった。
それどころか、そのしぐさ、表情はゆっくりとクロロを誘い、深遠へと導く。
「…クロロ…どうした?…もっと来いよ……もっと……一緒にイこうぜ……」
餓えた獣のように貪欲に。濡れた女のように艶やかに微笑む。
クロロはゾクゾクと背筋が立つのを感じた。
ここに来る途中で盗った、透明なジェル。
クロロはそれを自身にたっぷりと絡ませる。
「ジャズ、入れるぞ」
そして後ろから一気に挿し入れる。
「んん…ふァ…ッ!」
ぐちゅぐちゅと音を立てて、多少窮屈なソコはそれでもクロロの熱塊を受け入れた。
クロロの太く硬いモノがジャズの中で圧倒的な存在感を示し蠢く。
「…ィ…っぁクロロ…ッ」
「…動くぞ?」
まるで羽が生えそうなほど白く滑らかなジャズの背を眺めながら、クロロは律動を開始する。
「…いっ、ァ………っはぁ……ッ」
内壁をこすり上げ、中を抉る。
淫猥な音が部屋に響き、抜き差しするたびにジャズが甘く濡れた声を漏らす。
その様子にクロロの中に一つの疑問が浮かんだ。
動きを止めずにジャズに問いかける。
「…ジャズ…ッお前、やはり初めてではないな…?」
「…ンッ………テメ…っ……イイときに…不愉快なことっ訊くんじゃねぇよ…
…ッハ、…それともっ…ぁ…こんなときに…オレの口から、っ他の男のこと聞きて……のか?
……っふ、…は、マゾだな…クロロ……」
「…そうか………そうだな…」
快感に苛まれ、苦しげに答えたジャズの言葉にクロロは黙った。
しかしジャズから離れようとはしない。次第にその動きも大きく、激しくなっていった。
何度も奥まで突き上げ、クロロはジャズを食い尽くしていく。
「…ひっ……ぃ…スゲ…ックロロ……イイッ…イキそ…」
ジャズはその手で、自身を絶頂へと追い上げ始める。
それに気づいたクロロも、その手に己の手を重ねた。
ジャズの指を避けて、昂ぶるジャズを握り締め、なで上げる。
「っひぅ…ぁ、クロ…ッ…やめ………はっ…ぁあっ!!」
「……っふ、―――ッ!!」
ひときわ大きく奥を突かれ、ジャズは達した。
クロロの手に、白濁を吐き出す。
その反動のような締め付けに耐え切れず、クロロもジャズの中に熱を叩き込んだ。
「ぅあ……熱っ…は…」
絶え間なく流れ込んでくるものの熱量に、びくびくとジャズが体を震わせる。
クロロはそのジャズの頬に後ろから口付けた。
「…ん…ジャズ………ヒソカよりもよかったろ?ジャズ?」
「…っは、…はぁ、…ぁあ?…なんで…は…ヒソカなんだよ?」
クロロの意外な言葉に、ジャズは呼吸を乱したまま逆に疑問を投げ返した。
「違うのか?」
「はぁ?…なんであんな変態にオレがカラダ許すと思うよ?
……お前だから抱かれてやったんだぜ?クロロ」
「…フッ、それは光栄だな」
そう言ってクロロは指に絡むジャズの体液をなめ上げた。
「……ハ、お前も大概だな…」
「お前だからだよ、ジャズ」
ピルルルルッ
ふいに、ベッドの上…足元に投げ捨ててあったクロロの上着から音が鳴った。
けだるげにクロロは上着のポケットからケータイを取る。
「…んだァ?…誰だよクロロ?」
「…ん…ウボォー達だな」
そう言って電話に出たクロロ。
話の内容から、今日の彼らの"仕事"のことらしいのはジャズにも理解できた。
だがクロロとの行為の直後で、思考が弛緩していてそれ以上頭が働かない。
よくわからなくなって途中で話を聞くのを止めた。
いつまでも終わらない電話に、いい加減飽きたジャズはベッドから立ち上がった。
汗ばんだ体。内股を伝うクロロの精液と行為に使用したジェルがこの上なく気持ち悪い。
さっさと洗い流したかった。
「…ジャズ。どこに行くんだ?」
「ん?風呂」
自分には関係ない電話に耳を傾ける必要も無い。
通話を続けるクロロを無視してシャワールームに向かおうとしたが、クロロの横を通り過ぎた瞬間、腕をつかまれた。
「…待て、オレも一緒に入る」
「あァ!?」
「たとえ裸のままでもオレが目を放した隙に逃げるだろ、お前は」
ジャズは否定しなかった。
逃げるためにクロロを誘ったと言っても過言ではないのだ。
隙さえあれば逃げ出そうと思っていた。
答えの代わりにジャズはクロロの手を必死にはがそうとする。
「オイ、てめぇ…クロロ!ざけんな、離せっつーのに!!」
かなり大きな声で吼えたからか、電話の先の人物にまでそれが聞こえたらしかった。
『……何してんだ、団長?』
「聞きたいか?」
『…いや、いい……』
暴れるジャズを尻目にしばらく通話を続け、やっと電話を切ったときにはジャズはすっかりおとなしくなっていた。
「じゃあジャズ。入ろうか」
「…あー…」
疲れた感じのジャズの腕を引っ張って、クロロはシャワールームへと向かった。
「んー…。…ぁあっ!?お前、また何サカってんだよ!?クロロ!!」
「ん?明るいところで見るお前も綺麗だなーと思って」
「ばか、寄るな!触るな!もう、いいっ!!やめれ!!」
「まだ夜は始まったばかりだぞ?ジャズ…」
「ざけんな―――っ!!!」
「まぁそう言うな」
夜は、長い。
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えろマンガは描いたことあっても、えろ小説は初めて書いた管理人…(爆)
すもも